疑問点
- チャートパターンとは?
- 覚えるべきチャートパターンは何?
- チャートパターンのエントリー方法とは?
- 勝率を上げるチャートパターンの狙い方は?
チャートパターンとは"チャートによく出現する特定の形状のこと"です。 FXで勝つためにチャートパターンを覚えることは避けては通れないと言っても過言ではありません。
ほとんどの市場参加者が意識しているものなので各所で非常に機能しやすいです。 ちなみに私も主にチャートパターンを意識してトレードしています。
チャートパターンとは
改めて説明しますと、"チャートパターンとはチャートによく出現する特定の形状のこと"です。 『このパターンが出現したから次はこう動くだろう』など、未来の値動きの予測に役立てることができます。
もちろんチャートパターン単体では勝つことは難しいですが、他のテクニカルを組み合わせることで勝率アップに期待ができます。
チャートパターンは色々種類がありますが、基本的なものはこちらになります。
反転型
- ダブルトップ・ダブルボトム
- トリプルトップ・トリプルボトム
- ヘッド&ショルダー・逆ヘッド&ショルダー
- ソーサーボトム・ソーサートップ
保ち合い型
- ペナント
- ボックス
- フラッグ
- ウェッジ
リアルチャートで実際に見たことがあるかもしれませんね。
チャートパターンには"反転型"と"保ち合い型"があります。
実際に見ていきましょう。
反転型のチャートパターン
反転型チャートパターンはトレンドの反転を予測するものになります。これまでのトレンドが別のトレンドに変わるときに出現します。
例えば『継続していた上昇トレンドがチャートパターンの出現を機に下降トレンドへと転換する』『レンジの下限に到達しチャートパターンの出現を機に上昇する』などのことです。
基本的な反転型のパターンは以下の通りです。
反転型
- ダブルトップ・ダブルボトム
- トリプルトップ・トリプルボトム
- ヘッド&ショルダー・逆ヘッド&ショルダー
- ソーサーボトム・ソーサートップ
順番に見ていきましょう。
ダブルトップ・ダブルボトム
ダブルトップ
アルファベットの"M"の形をしたチャートパターンです。
だいたい同じ価格帯で2度上昇を否定され、そのまま下落に転じネックラインを割ることでダブルトップが完成、そのあとの下落にも期待ができます。
逆に言えばネックラインを割らないとダブルトップが完成したとは言えません。ネックラインを割ると最低でもダブルの半値ぐらいの価格は下落することが見込めます。
ダブルボトム
アルファベットの"W"の形をしたチャートパターンになります。
だいたい同じ価格帯で2度下落を否定され、そのまま上昇に転じネックラインを割ることでダブルボトムが完成、そのあとの上昇にも期待ができます。
逆に言えばネックラインを割らないとダブルボトムが完成したとは言えません。ネックラインを割ると最低でもダブルの半値ぐらいの価格は上昇することが見込めます。
トリプルトップ・トリプルボトム
トリプルトップ
ダブルトップに山が一つ増えた形になります。ダブルトップと本質は同じですが、"3度上昇を否定されている"のでダブルトップよりもその効果に期待できると言えます。
トリプルボトム
ダブルボトムに山が一つ増えた形になります。ダブルボトムと本質は同じですが、"3度下落"を否定されている"のでダブルボトムよりもその効果に期待ができると言えます。
ヘッド&ショルダートップ・ヘッド&ショルダーボトム
ヘッド&ショルダートップ
またの名を"三尊(さんぞん)"と言います。3つの山のうち、真ん中の山が左右の山よりも高い形になります。
左右の山が"人の肩"で真ん中の山が"人の頭"の形に見えることから、その名が付いたと言われています。トリプルトップとは若干形は違いますが、考え方は同じになります。
ヘッド&ショルダーボトム
またの名を"逆三尊(ぎゃくさんぞん)"と言います。3つの山のうち、真ん中の山が左右の山よりも低い形になります。
左右の山が"人の肩"で真ん中の山が"人の頭"の形に見えることから、その名が付いたと言われています。トリプルボトムとは若干形は違いますが、考え方は同じになります。
ソーサーボトム・ソーサートップ
ソーサーボトム
ソーサーボトムは安値圏で出現します。
下降トレンドからレンジに変化し徐々に下値を切り上げながら上昇していく形が、お皿のような形に見えることからその名がついたと言われています。
そしてネックラインをブレイクすると本格的に上昇トレンドが始まります。ソーサーボトムは完成されてからその形を認識できることが多いです。
ソーサートップ
ソーサートップは高値圏で出現します。
上昇トレンドからレンジに変化し徐々に高値を切り下げながら下降してしていく形が、お皿をひっくり返したような形に見えることからその名がついたと言われています。
そしてネックラインをブレイクすると本格的に下降トレンドが始まります。ソーサーボトムは完成されてからその形を認識できることが多いです。
リアルチャートでの反転型チャートパターン集
リアルチャートで形成されていたチャートパターンを選別しました。
例えば同じダブルトップでもなんとなくその形には違いがあり、たくさん見ることでそれぞれ違いがあってもダブルトップと認識できるようになります。
ダブルトップ・ダブルボトム
ダブルトップ
ダブルボトム
トリプルトップ・トリプルボトム
トリプルトップ
トリプルボトム
ヘッド&ショルダートップ・ヘッド&ショルダーボトム
ヘッド&ショルダートップ
ヘッド&ショルダーボトム
ソーサートップ・ソーサーボトム
ソーサートップ
ソーサーボトム
反転型チャートパターンのエントリー方法
チャートパターンの仕組みはお伝えした通りですが、実戦で活用するときにはリスクリワードを良くするために下記の画像のようにリターン・ムーブを待ち、エントリーする方法が効果的だといえます。
※リターン・ムーブとはラインをブレイクしたあと再びそのラインに戻ろうとする動きのこと
ダブルトップ・ダブルボトム
ダブルトップ
ダブルボトム
トリプルトップ・トリプルボトム
トリプルトップ
トリプルボトム
ヘッド&ショルダートップ・ヘッド&ショルダーボトム
ヘッド&ショルダートップ
ヘッド&ショルダーボトム
ソーサーボトム・ソーサートップ
ソーサーボトム
ソーサートップ
ネックラインブレイク後、伸びきったところでエントリーするのではなくリターン・ムーブを待ってから上記のようにエントリーすることで、リスクリワードの比率が良くなります。
これらが基本的なチャートパターンの狙い方です。
反転型チャートパターンの勝率を上げる狙い方〔実戦編〕
チャートパターンが値動きの予測に有効なのはお伝えした通りですが、かといってチャートパターンが出現しただけでエントリーするのはリスクが大きいのも事実です。
例えば『ダブルトップが出現したから売りエントリーしたのにすぐに逆行して含み損に!』
なんてことになりかねません。
なので、少しでもリスクを減らすためにチャートパターンは単体で使用するのではなく他のテクニカルと組み合わせ、+αで活用するのがおすすめです。
反転型チャートパターンの具体的な活用方法は以下の通りです。
- トレンドの押し目や戻り目、抵抗帯(ライン)の
反発個所でのエントリー判断
- 高値圏・安値圏での決済判断
- トレードする軸の上位足に出現で後押し材料
ここからは画像で上記のパターンを紹介していきます。
①トレンドの押し目や戻り目、抵抗帯(ライン)の反発個所などでのエントリー判断
反転型チャートパターンはエントリー判断として活用できます。
チャートパターンの出現が理由でエントリーするのは根拠として弱いですが、相場の流れに合わせて他のテクニカルと組み合わせ、トレードすることで勝率を上げることができます。
押し目パターン
こちらは1時間足の上昇トレンドです。ピンクの丸で囲っているのが押し目になります。矢印の押し目を15分足に落として見てみます。
※トレンド、押し目、戻り目をわかりやすくするために移動平均線(SMA)を使用します。ピンクの線がSMA20、水色の線がSMA50、グレーの線がSMA100です。
1つ目の矢印部分を15分足で見るとダブルボトムが形成されていました。このように上昇トレンドの押し目は下位足ではチャートパターンが形成されていることが多くあります。
"ネックラインブレイクでダブルボトムが完成"し、その後上昇に期待ができることから、ブレイクを確認したらリターン・ムーブを待ち買いエントリーです。
こちらは2つ目の矢印の部分を15分足に落として見た画像です。
こちらもダブルボトムが形成されていました。ネックラインブレイク後、リターン・ムーブを待ち買いエントリーします。
戻り目パターン
こちらは1時間足の下降トレンドです。ピンクの丸に囲われているのが戻り目になります。矢印の戻り目を15分足に落として見てみます。
1つ目の矢印部分を15分足で見るとダブルトップが形成されていました。"ネックラインブレイクでダブルトップが完成"しその後の下落に期待ができるので、ブレイクを確認したらリターン・ムーブを待ち売りエントリーです。
2つ目の矢印部分も15分足に落としてみた画像です。こちらはトリプルトップが形成されていました。
ネックラインブレイク後、リターン・ムーブを待ち売りエントリーです。
レンジパターン
こちらの画像は1時間足の一定の値幅内で行き来しているレンジ相場です。ピンクの丸で囲われた部分が抵抗帯での反発個所です。
矢印の3と4を15分足に落として見てみます。
15分足ではダブルトップとトリプルトップが形成されていました。ネックラインブレイク後、リターン・ムーブを待ち売りエントリーです。
このようにトレンドの押し目や戻り目、抵抗帯の反発個所では下位足を見るとチャートパターンが形成されることが多くあります。押し目、戻り目、抵抗帯でトレンドの流れに乗るためにチャートパターンをエントリー判断として使用するのは有効と言えます。
②高値圏・安値圏で出現の決済判断
反転型チャートパターンは決済判断としても使用できます。
こちらは②でも出てきたレンジ相場です。1と2の反発個所を15分足に落として見てみます。
左のダブルトップが1で右のダブルボトムが2です。1の反発個所にダブルトップが出現、ネックラインブレイクで売りエントリーします。下限の抵抗帯に到達後、ダブルボトムが出現しました。
抵抗帯に到達してるし、ダブルボトムも出現して上昇の可能性も出てきたので決済、となります。
このように転換型チャートパターンは決済判断としても有効と言えます。
ただし基本的にレンジ相場は明確な方向性が無い状態なので、トレードするには難しい相場です。
ですのでレンジ相場でトレードする際は上記の画像のように上限(高値)でも下限(安値)でも、きれいに揃っている所でのトレードが前提となります。
③トレードする軸の上位足に出現で後押し材料
反転型のチャートパターンがトレードする軸の上位足で形成されていたら、後押材料としても使用できます。
こちらは1時間足の上昇トレンドです。この流れに乗り利益を取っていきたいですが、上位足の状況によっては、流れが止められて、最悪損失を被る可能性もあります。なので時間足を上げて上位足を見てみます。
こちらは上位足である日足の画像です。逆三尊が形成されていました。ネックラインもブレイクし、上昇に期待ができる状況です。1時間足の上昇トレンドに乗るのに強力な後押しがあるのがわかりました。
このように、後押し材料として使用するのにも転換型チャートパターンは有効と言えます。
全てが画像の通りにいくわけではありませんが、他のテクニカルに+αとしてチャートパターンを加えることで勝率アップに期待ができます。
保ち合い型のチャートパターン
反転型のチャートパターンはトレンドの転換を予測するのに対し、保ち合い型チャートパターンはトレンドの継続を予測するものになります。継続していたトレンドの小休憩として保ち合いが(レンジ)が出現します。
例えば、上昇トレンドの最中に保ち合いを経てトレンドが継続していく形です。
基本的な保ち合い型のチャートパターンの種類は以下の通りです。
保ち合い型
- ペナント
- ボックス
- フラッグ
- ウェッジ
では順番に見ていきましょう。
上昇ペナント・下降ペナント
上値と下値を向きの違うトレンドラインに挟まれ先端に進むにつれて値動きが小さくなっていくをペナントと言います。
直前の値動きが持ち手の柄でチャートの形が旗のペナントのように見えることからその名がついたと言われています。
トレンドの最中に出現するチャートパターンで、柄の方向にブレイクしやすくブレイクしたら勢いよく動く可能性があります。
ペナントには"上昇型"と"下降型"の2種類あります。
上昇ペナント
上昇トレンドの最中に出現するペナントを上昇ペナント言います。上昇ペナントは上にブレイクする可能性が高く、ブレイクすると勢いよく動くことが多いです。
二枚目の画像のように、上値のラインが平行で下値がトレンドラインの上昇ペナントもあります。
下降ペナント
下降トレンドの最中に出現するペナントを下降ペナントと言います。下降ペナントは下にブレイクする可能性が高く、ブレイクすると勢いよく動くことが多いです。
二枚目の画像のように、下値が平行で上値がトレンドラインの下降ペナントもあります。
上昇型ボックス・下降型ボックス
平行なレジスタンスラインとサポートラインに挟まれ、その中で価格が行き来する形をボックス型と言い、トレンドの最中に出現するチャートパターンです。トレンド方向にブレイクする可能性が高く、ブレイク後はトレンドが継続することが多いです。
ボックス型には"上昇型"と"下降型"の2種類があります。
上昇ボックス型
上昇トレンドの最中に出現するボックスを上昇ボックス型と言います。上昇ボックス型は上にブレイクする可能性が高くブレイクしたあとはトレンドが継続する可能性も高いです。
下降ボックス型
下降トレンドの最中に出現するボックスを下降ボックス型と言います。下降ボックス型は下にブレイクする可能性が高くブレイクしたあとはトレンドが継続する可能性も高いです。
上昇フラッグ・下降フラッグ
フラッグはトレンドの最中に出現するチャートパターンで、"直前の値動きが持ち手の柄でチャートの形が旗の形に見える"ことからフラッグの名がついたと言われています。
フラッグは柄の方向にブレイクしやすくブレイクしたら勢いよく動く可能性があります。
フラッグは"上昇型"と"下降型"の2種類があり、それぞれ形成される形に違いがあります。
上昇フラッグ
上昇トレンドの最中に出現するフラッグを上昇フラッグと言います。対になっている2本のトレンドラインの中で、上下に動きながら上値と下値を切り下げていくのが特徴です。
下降フラッグ
下降トレンドの最中に出現するフラッグを下降フラッグと言います。対になっている2本のトレンドラインの中で、上下に動きながら上値と下値を切り上げていくのが特徴です。
ウェッジ
くさび型という意味があり、価格が進むにつれて値動きが小さくなっていく形になります。
ウェッジの特徴は上値のラインと下値のラインが同じ方向を向いているということです。
ウェッジには"上昇型"と"下降型"があり、それぞれの中でも"反転パターン"と"継続パターン"が存在します。順番に見ていきましょう。
継続パターン
上昇ウェッジ継続パターン
下降トレンドの最中に出現しやすく、下降トレンドですがウェッジの向きは上を向いているのが特徴です。売り圧力が強いため上値の切り上げが弱く、やがて下値をブレイクしトレンドが継続していく場合が多いです。
下降ウェッジ継続パターン
上昇トレンドの最中に出現しやすく、上昇トレンドですがウェッジの向きは下を向いているのが特徴です。買い圧力が強いため下値の切り下げが弱く、やがて上値をブレイクしトレンドが継続していく場合が多いです。
反転パターン
上昇ウェッジ反転パターン
上昇トレンドの高値圏で出現しやすく、上値と下値が切り上がっていく形です。下値を切り上げながら推移しているので買い圧力はあるにはありますが、力及ばずでトレンドが終焉を迎え反転し下落していきます。
下降ウェッジ反転パターン
下降トレンドの安値圏で出現しやすく、上値と下値が切り下がっていく形です。上値を切り下げながら推移しているので売り圧力はあるにはありますが、力及ばずでトレンドが終焉を迎え反転し上昇していきます。
リアルチャートでの保ち合い型チャートパターン集
リアルチャートで形成されていたチャートパターンを選別しました。
例えば同じペナントでもなんとなくその形には違いがあり、たくさん見ることでそれぞれ違いがあってもペナントと認識できるようになります。
上昇ペナント・下降ペナント
上昇ペナント
下降ペナント
上昇型ボックス・下降型ボックス
上昇型ボックス
下降型ボックス
左上のチャートパターンは、下降フラッグのようにも見えますね。
上昇フラッグ・下降フラッグ
上昇フラッグ
下降フラッグ
ウェッジ
継続パターン
上昇ウェッジ継続パターン
下降ウェッジ継続パターン
反転パターン
上昇ウェッジ反転パターン
下降ウェッジ反転パターン
保ち合い型チャートパターンのエントリー方法
チャートパターンの仕組みはお伝えした通りですが、実戦で活用するときにはリスクリワードを良くするために下記の画像のようにリターン・ムーブを待ち、エントリーする方法が効果的だといえます。
※リターン・ムーブとはラインをブレイクしたあと再びそのラインに戻ろうとする動きのこと
上昇ペナント・下降ペナント
上昇ペナント
下降ペナント
上昇フラッグ・下降フラッグ
上昇フラッグ
下降フラッグ
上昇型ボックス・下降型ボックス
上昇型ボックス
下降型ボックス
ウェッジ
ウェッジ継続パターン
上昇ウェッジ継続パターン
下降ウェッジ継続パターン
反転パターンウェッジ
上昇ウェッジ反転パターン
下降ウェッジ反転パターン
ネックラインブレイク後、伸びきったところでエントリーするのではなくリターン・ムーブを待ってから上記のようにエントリーすることで、リスクリワードの比率が良くなります。
これらが基本的なチャートパターンの狙い方です。
保ち合い型チャートパターンの勝率を上げる狙い方〔実戦編〕
チャートパターンが値動きの予測に有効なのはお伝えした通りですが、かといってチャートパターンが出現しただけでエントリーするのはリスクが大きいのも事実です。
例えば『上昇ペナントの出現で買いエントリーしたのにすぐに逆行して含み損に!』
なんてことになりかねません。
なので、少しでもリスクを減らすためにチャートパターンは単体で使用するのではなく他のテクニカルと組み合わせ、+αで活用するのがおすすめです。
保ち合い型チャートパターンの具体的な活用方法は以下の通りです。
- トレンドの押し目・戻り目でブレイクエントリー
- トレンドの終焉・高値圏・安値圏でのエントリー・決済判断(ウェッジ反転パターンのみ)
ここからは画像で上記のパターンを紹介していきます。
①トレンドの押し目・戻り目でブレイクエントリー
保ち合い型チャートパターンはエントリー判断として活用できます。チャートパターンの出現が理由でエントリーするのは根拠として弱いですが、相場の流れに合わせて他のテクニカルと組み合わせトレードすることで勝率を上げることができます。
押し目パターン
例1
こちらは1時間足の上昇トレンドです。矢印の部分が押し目になります。赤い四角の部分を30分足に落として見てみます。
※トレンド、押し目、戻り目をわかりやすくするために移動平均線(SMA)を使用します。ピンクの線がSMA20、水色の線がSMA50、グレーの線がSMA100です。
赤い四角の部分を30分足で見ると上昇フラッグが形成されていました。このように上昇トレンドの押し目は下位足ではチャートパターンが形成されていることが多くあります。
この相場でのシナリオは、1時間足も30分足も上昇トレンドなのでエントリーもその流れに合わせます。上昇フラッグは"柄の方向にブレイクしやすくブレイクしたらその後の上昇に期待できる"ことから、ブレイクを確認したらリターン・ムーブを待ち買いエントリーです。
例2
こちらは別の1時間足の上昇トレンドです。矢印の部分が押し目になります。赤い四角の部分を30分足に落として見てみます。
30分足ではチャートパターンの上昇ボックス型が形成されていました。
この相場でのシナリオは、1時間足も30分足も上昇トレンドなのでエントリーもその流れに合わせます。
上昇ボックス型は"上にブレイクする可能性が高くブレイクしたあとはトレンドが継続する可能性も高い"ことから、ブレイクした後リターン・ムーブを待ち買いエントリーです。
戻り目のパターン
例1
こちらは1時間足の下降トレンドです。矢印の部分が戻り目になります。赤い四角の部分を30分足に落として見てみます。
30分足を見てみるとチャートパターンの下降ペナントが形成されていました。
この相場でのシナリオは、1時間足も30分足も下降トレンドなのでエントリーもその流れに合わせます。
下降ペナントは"下にブレイクする可能性が高くブレイクすると下落に期待ができる"ので下値をブレイクした後、リターン・ムーブを待ち売りエントリーです。
(こちらの画像ではリターン・ムーブを起こすことなく下落しています。勢いが強いと画像のようにそのまま行ってしまうこともあります)
例2
こちらは別の1時間足の下降トレンドです。矢印の部分が戻り目になります。赤い四角の部分を30分足に落として見てみます。
30分足を見てみるとチャートパターンの上昇ウェッジの継続パターンが形成されていました。
この相場でのシナリオは、1時間足も30分足も下降トレンドなのでエントリーもその流れに合わせます。
上昇ウェッジの継続パターンは"下値をブレイクしトレンドが継続していく場合が多い"ことから、下値をブレイクした後、リターン・ムーブを待ち売りエントリーです。
トレンドの終焉・高値圏・安値圏での決済判断(ウェッジの反転パターンのみ)
ウェッジの反転パターンはエントリーや決済判断としても活用できます。
こちらは1時間足のレンジ相場です。矢印が高値圏・安値圏での反発個所です。赤い四角の部分を30分足に落として見てみます。
30分足で見てみると、レンジの上限(高値圏)では上昇型ウェッジの反転パターンが形成されていました。
この相場でのシナリオは、まずレンジの下限(安値圏)から買いエントリーします。レンジの上限(高値圏)に到達する頃に上昇型ウェッジの反転パターンが出現です。
上昇ウェッジの反転パターンは"下値をブレイクで今までの方向から反転し下落していく"ので、ウェッジの下値をブレイクで買いポジションを決済、その後リターン・ムーブを待ち売りエントリーです。
全てが画像の通りにいくわけではありませんが、他のテクニカルに+αとしてチャートパターンを加えることで勝率アップに期待ができます。
チャートパターンのまとめ
いかがでしたでしょうか。もちろん全てがこの通りになるとはかぎりませんがそういう傾向にあることは理解して頂けたかと思います。ですがチャートパターン単体での決済やエントリータイミングを計るのは根拠としては不安なところがあります。
上記でも説明しましたがチャートパターンは単体で使用するのではなく他のテクニカルと組み合わせ、+αで活用するのがおすすめです。チャートパターンはどの時間軸にも出現しますので、一つの時間軸でチャートパターンを発見したら上位足を確認し上位足と方向を合わせ、移動平均線やその他のインジケーターなど自身に合うテクニカルを組み合わせることでより勝率も上がりやすくなります。
チャートパターンと合わせてこちらの記事も参考にしてみてください。
↓
移動平均線・プライスアクション
この記事が少しでも参考になれば幸いです。